2010年12月20日月曜日

中国②路上でヘルニア発生

中国滞在半年後位から、夜グランドを走り始めた。
しばらくやると、癖になり、走らないと「毒素が溜まった感じ」がしてきた。
というわけで、たまに「腰が痛いな~」と思っても無視して走ってた。

16の時、高校のスキー授業で久しぶりの得意のスキーをやったら「ぐきっ・・!」と来て
椎間板ヘルニアになり、1ヶ月くらいコルセット生活をしていたことがある。それ以来、大きなヘルニアは出ていないけど、寒くなると神経痛?は多少感じていた。

で、ある日大学近くの道を歩いていたらいきなり腰に痛みが走り、歩けなくなった。
一応立ってはいられるんだけど、全うに歩けない。。。
と、目の前に「診療所」の看板が。よろよろとわらにもすがる思いでそこまで移動。

状況を説明すると、おじさん先生は脈を取り、一通りの「漢方医的診察」を済ませた後に、
「マッサージか漢方の飲むか」といった。
(はあ~?ヘルニアって漢方飲んで良くなるものなの?)っていうのが私の感想。
「どんな作用が?」と聞くと、
「血液と気の流れを良くして腰周辺の滞りを解消する」
「マッサージは?それで良くなるんですか?」
「なる!」
この先生の自信に励まされ、マッサージを受けることに。
因みにこれは、良くある街中の「健康マッサージ」とは違い、「治療マッサージ」という。
時間も大体「健康」は1時間で全身をマッサージするんだけど、「治療」の場合は患部とその付近のみを20分前後マッサージする。

このときのヘルニアは、「うつぶせが出来ない」出方だった。
なのに先生は、マッサージベットを指差し、「うつぶせ」。
「いや、出来ない」→「出来る」→「うげ~~~!!」。
無理やりうつぶせにされた後、先生の他に2人のおばさんに取り囲まれた。
先生は色々「ここがこのつぼで、ここを押すと彼女はすごく痛い」とか言いながら、拷問のようなマッサージを続ける。本当に痛かった。ギャーギャー痛いと叫ぶ私を無視して、講義とマッサージ(拷問?)は続く。
これでもう私、このうつぶせ状態から動くことも出来ないほど壊滅的に痛めつけられた。。。と思っているとマッサージは終了。

「立ってみろ」と先生。そんなあ。。。無理に決まっていると思い、助けられながら身体を起こし恐る恐る立ち上がると。なんと!!マッサージ前の痛みレベルが100、マッサージ中が120だとすると、マッサージ後は40位にまで回復していた。恐るべし、拷問マッサージ!!
とりあえずちゃんと歩いて寮まで帰れそうだった。
現金にも気を良くした私は、先生に「すごい!良くなってる」というと、
「そうだろう、あとこれを2~3日に1回の割合で1週間くらい続ければ完治だ」と言い切った。
実際、そうなった。

あまりの名医ぶりに色々先生と話がはずんだ。
いわく、先生は成都に留学に来る医学生が学ぶここでは一流の「華西大学病院」の医者で、ここの診療所では周3回のバイトをしているそうだ。私と同い年位の息子さんも軍医をしているから、どうだ?今度紹介するぞ、と言われた。先生いわく、優秀な漢方医になるには、5年間の医学校訓練以外にも、あと3年くらいチベット医学をやるといいとのこと。でも、最近の医者ではチベット医学まで勉強している医者は少ないとの事。先生は、当然チベット医学も修めている。

因みに治療マッサージのお値段は、確か1回15元か25元だったはず。
私が当時行きつけの「盲人健康マッサージ」は1時間15元だったから、時間からすると「治療」は割高なんだけど、まあ、日本円に換算したら信じられない安さだ。技術も一流!
診療所で思いがけなく見つけた掘り出し物って感じだった。

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