2009年4月8日水曜日

ブータン旅行記






1日目(3月31日)

ブータンに到着。
イミグレで観光者のブースに並んでいたら、オフィシャルブースへ行けと言われた。
この時はなぜなのか意味不明。
迎えに来てくれたガイドと車にのり、パロからティンプーへ向かう。
日本でいえば一車線の幅の山道(国道だか、イメージ的には峠越え)をゆっくりと進む。
とにかく人がいない。途中で民家が飛びとびにぽつぽつ見えるのみ。

ホテルに荷物を置いて、行動開始。
国民図書館へ。








ブータンのほとんどの建物は5階以下だ。
エレベーターも無い。それはいいが、階段が。。。45度の急斜面。
これを上って降りてでかなり疲れる。今まで転げ落ちた人が絶対いるだろうと思って聞いてみたが、いないらしい。その初めてにならないように気をつけねば。。。

車で数分のブータン伝統芸術&工芸センターへ。
10代後半の学生が勉強をしている。
タンカの下絵の練習をしている教室へ足を踏み入れる。一人とっても上手に描けている子がいた。近寄って写真を撮らせてもらう。すると、「気に行ったのなら貰ってください」とその下絵をプレゼントされた。嬉しかったのでありがたく頂き、記念撮影。






他にもマスクダンスの仮面制作・機織り・壁絵ペイントなどをやっていた。
作品展示兼販売所があるので行ってみる。タンカが美しい!あまりに奇麗なので欲しくなって値段をみると、2~3万円位する。。。

昼食後、本日のメインイベントであるCBS(センターオブブータンスタディー)へ。
ダショー・カルマ・ウラ氏と面談。
CBSは主にGNHのコンセプトを実社会に導入する現実的方法を研究する機関といえるだろう。今一番力を入れている事は、GNHを数値化することだそうだ。
GNPは世界各国で経済発展度を表す数字として有名だが、GNHは数値化出来るものではない。国民の幸福度を測るにはどうしたら良いのか?現時点で400項目まで細分化したものをどうやって数値化しようか思案中のようだ。
項目などの詳細・CBSの具体的活動内容は
http://www.bhutanstudies.org.btgrossnationalhappiness.com/
を参照。

CBSではタイ政府から派遣された職員のスタディーツアー受け入れも行った。
GNHを実社会に導入するにはどうすれば良いのかを学ぶためだ。
日本からも要請があれば対応してくれるとの事。

ダショー・カルマ・ウラ氏にGNHの概念を簡単に説明してもらった。
要約は以下。
*GNHとはブータンの開発発展方針に名前を付けたものといえる。GNPは収入、主に経済的発展度合いを測る為の指標で、欲望を満たすための方法である。GNHとはGNPを含めた上で、それを越えて最終的ゴールである国民の幸せを目指すことである。この概念はもともとブータンにあったと言えるが第4代国王殿下がそれに名前を付けることによって人々にGNHの大切さを再確認させることが出来たといえる。
*幸せは国民全体のゴールであり、生物生存に必要な自然を求めた時にそれが与えられるチャンスは全ての人にあるべきだ。開発はそれを踏まえて考えなくてはいけない。
*物の価格・価値というものは人の行動を変える。安いからインド製品、中国製品を買う。たとえそれが良くないものであってもだ。これを高くすれば誰も買わなくなる。つまり、生物生存に必要なものに優先順位を付けていき、価格をコントロールすることが出来れば人の行動も変えることが出来るのだ。
*そのためにはメディアも変わるべきだし、政府もある程度メディア放送内容に関わりを持っていかなければならないだろう。
*幸せとは、心のあり方そのものである。暗さ・沈黙・静けさ・完璧な眠りなどが与えられる環境を守るべきだ。1日に最低30分は何も考えないでいる時間を作れる環境が守られるべきだ。人とのつながり、社会への責任が果たせる環境を守るべきだ。

最後に一緒に記念撮影。



「あなたは~~さんとどういうご関係ですか?」と聞かれた。
~~さんという名前は聞いた事が無かったので、「知りません。どなたですか?」
「王室の方ですよ。あなたは彼女の招待客でしょう?」はあ?と思って後で確かめると、
秋以来ずっと連絡を取り合い、今回の出張に当たり、こちらでのアポを取ってくれたコーディネーターのケサンさんは第4代国王殿下の妹さんの娘さんだという事が判明。
彼女のおば様に頼んで私を招待客にしてくれたらしい。
と、いうわけでイミグレでオフィシャルカウンターに並ばされた理由が判明。
これってものすごいラッキーな事だと気がついた。
普通なら絶対会えない政府高官の方々へ会わせて頂けた理由もようやくわかった。

GNHについて研究・書かれた本を4冊頂いた。
詳細はこれから毎日少しずつ翻訳してここで紹介していこうと思う。

1 件のコメント:

  1. ブータンいってらしたのですね。
    少々読むの時間かかりそうです。
    後ほど、また、ゆっくり読ませてください。
    素晴らしいご経験をされたようでよかったですね。

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